強羅 佳ら久(からく)に初宿泊

強羅の佳ら久は2020年10月2日にオープンしたホテルタイプの露天風呂を楽しめるお宿で、どのサイトでもレビューが非常に高く、1度は泊まってみたいと思っていたが、ようやく宿泊できた。箱根町はふるさと納税を利用した宿泊補助券が利用できるので、1人5万円を超えるハイクラスのお宿もお得に宿泊できた。

佳ら久 のお部屋

佳ら久は全室露天風呂付で東棟と西棟があり、東棟からの眺望がすばらしいとのレビューがあったので、東棟を予約したが、後で見てみると高層階とその他で分かれている。もしかして低層階になるのかどきどきしながら部屋まで案内されると、なんと1階だった。


ベットからの眺め
客室露店

部屋の客室露天風呂は41℃に設定されていて、快適な露天風呂が楽しめる。残念なのは、小学校のプールを思い出すほど塩素の臭いがするので、箱根の温泉を楽しもうと思う人には物足りない泉質だった。かけ流しではなく、循環の露天風呂になっている。

温泉成分表

泉質はナトリウム-塩化物泉なので無色透明、pHは7.7なのでほぼ中性で肌に優しい感じのお湯のはずだが、塩素の臭いがするため、あまり温泉気分は味わえず、少し残念。せめて大浴場の露天風呂は大涌谷から白い濁り湯を引いてもいいのではと思った。

東棟1階からの眺望

1階の部屋からの眺望は、木々に遮られるものの山の稜線まで見えて、解放感があり良かった。客室露天付の温泉旅館は全国あちこちを訪れているが、これだけの解放感が味わえる旅館は少ないのではないだろうか。

佳ら久では、ラウンジで軽食や1口サイズのスイーツ、コーヒー・紅茶を自由に選んで楽しむことができる。お酒が好きな人にはワインなどのアルコールも用意されている。このラウンジは、いままで宿泊したどのお宿よりも種類が豊富で、ゆっくり滞在できた。雰囲気としては、空港のダイヤモンドラウンジに近いが、混雑することもなく、季節の柏餅などのスイーツもあるため、部屋にこもるよりもラウンジで過ごすことをお勧めする。

夕食はメインダイニングの「六つ喜(むつき)」を予約してみた。料理長の立石さんは玉峰館の前料理長で、1度料理を味わってみたいと思っていたので、今回は懐石料理を選択した。

先付

先付は、煮鮑、冬瓜、トマト、木の芽が提供される。鮑は蝦夷鮑でやや小ぶりなものの、口に入れた瞬間に旨味が感じられる。鮑は苦手食材だが、煮鮑は絶品であっという間に食べてしまった。懐石料理は見た目も美しく、気が付いたら食べ終わっていたので先付は器だけの写真を表示。

前菜は4種類。

前菜
蛍烏賊 蕨 独活(うど) 若布(わかめ) 酢味噌

蛍烏賊は身がぷりぷりで、酢味噌でさっぱりとした味付けになっている。ワタの独特の磯臭さも感じることなく、かみしめると旨味だけがやってくる。

鯵大葉棒寿司

脂ののった鯵を棒寿司で味わう。鯵の棒寿司はこれまでも食べたことがあったが、これほどまでに繊細は味は初めてである。

胡麻豆腐 山葵

ごまの濃厚な味わいと香りが楽しめる胡麻豆腐。

次は煮物椀

煮物椀

煮物椀は春キャベツ摺り流し、鮎魚女、筍、花柚子が提供された。口に入れるとキャベツの香りが広がる。旬の筍も美味しい。

お造り

お造りは、駿河湾と相模湾の旬の刺身を味わう。5月に訪れた際はイシガレイ、アオリイカ、鮪が提供された。アオリイカは卵黄がかかっており、薄口土佐醤油で味わうが、これほどまで美味しいのは初めてだった。梅肉醤油や濃口土佐醤油もあり、様々な組み合わせで楽しむことができる。

天ぷら

次の天ぷらは追加料理で、揚げたてのパリとした食感を楽しめる。

魚料理

魚料理は4種類の中から1つを選択する。金目鯛の香味焼を選んだ。金目鯛の皮はパリパリに仕上がっている。

強肴

肉料理は料理長のスペシャリテの牛ヒレ肉 春野菜との焼き合わせ フォアグラ味噌を添えてを注文。この牛ヒレ肉は+3,000円になる。ヒレ肉はシンプルに塩で食べる。フォアグラ味噌が肉の美味しさを引き立てている。

食事

桜海老のご飯と香の物、赤出汁も本当に素晴らしい。特に、桜海老のご飯は感動する。

デザート

次はデザート。シャーベット、ピスタチオムース、小豆、イチゴを食べて十分に満足。各地の旅館を訪問しているが、top5に入る美味しさだった。

佳ら久は子供も泊まることができるため、騒ぐ子供を心配していたが、1人5万円の高級なお宿のため杞憂だった。宿泊した日は大人のみでラウンジや食事はゆったり過ごすことができた。食事とラウンジ、お部屋からの眺望は満点に近く、カップルも家族も特別な時間を楽しめることだろう。

ただし、温泉が目的の場合、塩素の臭いが強いため源泉かけ流しの宿に比べると佳ら久の満足度はどうしても低くなってしまう。箱根であれば3万5000円程度から、伊豆であれば2万5000円程度から源泉かけ流しのお宿があるため、せめて貸し切り風呂や大浴場の露天風呂は、大涌谷から源泉を引いてかけ流しにするなどの工夫をして欲しい。マイナス点はあるものの、満足できるお宿だった。

スマートトレーナーが壊れた!?

自宅でロードバイクのトレーニングができるということでイタリアのメーカーであるElite社のDiretoを2018年に購入した。実写の映像を見ながらトレーニングできる「Rouvy(ルービー) 」に接続して使っていたところ、先日の夕方、突然負荷がゼロになってしまった。

BluetoothとANT+の接続状態を確認してみると問題がないため、ベルトが切れたのかと思い、Diretoを分解してみるとやはりベルトが切れていた!! 2万4,000kmは載っているので、ベルトの設計寿命かもしれないが、耐久性を向上させる必要がありそう。

切れたベルト

ベルトは消耗品なので、売っているかと思い通販サイトを検索してみるが、どこにも販売されていない。Elite社のWebサイトも訪問してみたが、ベルトについては情報が載っていないので、新しくスマートトレーナーを購入することにした。

切れそうな箇所が複数ある

富士ヒルクライムまで残り3週間程しかないこのタイミングでのベルト交換は無理っぽい。2022年は円安が進んでしまい、海外通販サイトも当てにならないと思い、Amazon Japanのサイトで試しにDiretoと検索してみると「Direto XR」が表示された。

Direto → Direto X → Direto XRの順番で発売されているので、2世代新しいモデルのようだ。負荷はなんと2300W、40km/hまで計測が可能で、正確性は±1.5%になっている。斜度は24%まで設定できるのでプロでも使用できそう。貧脚の自分のような人には宝の持ち腐れかもしれないが、1回ぐらいはツール・ド・フランスの26%にもなる激坂コースに挑戦するかもしれないので、24%まで対応しているDireto XRは十分な性能と言えそうだ。

AmazonのDireto XRページへ

Direto XRの値段を見ると、なんと98,600円で販売されているではないか!しかもスプロケ付き。海外通販サイトでは円換算で約12~13万円の価格設定になっているので、なぜかイタリア製のスマートトレーナーの価格設定は、日本のAmazonでの購入が一番お得なようだ。大阪からの発送になるようで、早速ポチっと購入してみた。

翌日にはもう届いたDireto XR 箱は結構大きい

段ボールの中にDireto XRの箱が入っていた。蓋を開けると緩衝材と説明書、電源が入っている。

箱の中身1

箱については、税関で開封される可能性があるので、封が切られていても異常ではないが、今回は開封されていなかった。個人輸入では高確率で開封されるので、開封されていないのは久しぶりだった。また、運送中の段ボールの凹み等はよくあることなので、いちいち気にしていないが、佐川急便さんの丁寧な対応で箱には傷もなかった。

Direto XR本体

ここで、シリアルナンバーを確認する必要があるので、Direto XRの裏面を見ることをお勧めする。自転車をセットしてから裏面のシリアルナンバーを確認するのは大変だったが、何とか確認するとシリアルナンバーは英語3文字、数字6桁で銀色のシールに印字されている。のちほど、ここで確認したシリアルナンバーをMy E-Trainingというアプリに入力すると、1年間無料で使うことができる。ちなみに校正はMy E-Trainingを通して行うので、この確認を忘れると19.99ドル/年間の費用がかかってしまう。

付属のスプロケは105

付属のスプロケはShimano 105だったが、11s用のスプロケのため、10S用のUltegraに交換した。11sと10sでは、チェーンの幅が異なるため互換性がなく、スプロケを交換する必要がある。しばらくスプロケを購入していなかったので浦島太郎になっていたが、驚くことにシマノのスプロケは12sまで登場していた。そのうち13sも登場しそうだが、互換性の確認が大変なので、個人的には12sで打ち止めにしてほしい。

10s用のスプロケの取り付けでは、Direto XRに付属しているスペーサーを2つとも使用するとちょうど良い位置に調整できた。

左側の取り付け

簡易説明書を見ると簡単に取り付けできる。スマートトレーナー側からパーツE、パーツC、クイックリリースの順で取り付ける。クイックリリースは付属品をそのまま使用する。なお、パーツCの位置は、エンド幅が130mmか135mmで異なるので注意が必要。

右側の取り付け

スプロケ側は、スマートトレーナー側からパーツD、クイックリリースの順で取り付ける。図が記載されている簡易説明書を見ると、スマートトレーナーのセッティングは簡単にできるので迷うことはないはず。

スマートトレーナーの電源

最後に電源を取り付ければ、スマートトレーナーの設定が完了する。パソコン側でBluetooth接続ができる場合は、特に設定しなくても自動的にDireto XRと接続した。ANT+も認識していたが、Bluetooth接続の方が安定してつながっているため、接続方式はBluetoothをお勧めする。

古いDiretoは予備機として保管

早速、ヒルクライムのコースを試走してみる。スマートトレーナーは斜度に合わせて負荷が変わるが、Diretoと比べると新しいDireto XRは負荷が低いようで、貧脚でもアウターで上ることができてしまう!パワーが200Wを上回るには、かなりケイデンスを上げないとだめなようで、翌日に校正してみることにした。普通の人にはケイデンスを30も上げることは不可能なので、ゆっくり富士山を上ってDireto XRの調子を確認する。

古いDiretoはベルトが外れた状態のまましばらくは保管する予定にしている。ベルトがどこかで購入できれば、予備機としてまだまだ現役として活躍できそうなので、自宅のトレーニングルームの片隅に置いてみた。Direto XRはベルトの耐久性が上がっていると良いが、ベルトのメンテナンスについての説明書記載がないため、もしかすると数年でベルトが切れてしまうかもしれない。ベルトとプーリーの交換と張りの点検をメンテナンスする代理店を日本で始めれば需要はありそう。Birotaコンツェルンとして子会社を設立するので、メーカーさんからの連絡をお待ちしています。

翌日、もう一度富士ヒルクライムのコースに挑戦してみるが、やはりペダルが軽く負荷が適切にかかっていない。アウターで走行することになってしまい、調子が出ないのでElite社のWebサイトを確認してみた。

Elite社のForumがあるので、確認してみると該当するQ&Aはないものの、Direto XRのソフトウェア側の設定が影響している可能性がありそうだ。iOSユーザー用に「Upgrado」というappがが用意されているので、インストールしてファームウェアをアップデートしてみた。Upgradoはスマホまたはタブレットなどのデバイスにのみインストール可能で、PCからのファームウェア更新はできないので注意。

elite社のForumへ

elite社のSupportサイトへ

elite社のファームウェアアップデートの案内へ

ファームウェアの更新とRouvyの「Sensor」の設定(下の図の赤枠内)を変更すると、上りに負荷がかかるようになった。平坦コースと下りコースは、まだ負荷が軽すぎるので、しばらくは様子見になるが、とりあえず富士ヒルクライムに向けての練習には間に合った。

富士ヒルクライムのコースで新しいスマートトレーナーを試してみると、186Wでなんとか1時間30分を下回るタイムだった。センターの誤作動で250Wで走り抜け、75分を下回りシルバーリングをゲットできる夢を見ていたが、現実にはならず残念。貧脚向けの補助動力が欲しい。

富士ヒルクライムのRouvyトレーニング開始

2022年6月12日に開催される富士ヒルクライムについては、3月22日にエントリーが締め切られた。

Covid-19の影響で今年も参加者が少ないかと思っていたが、締め切り前に参加者数が達したみたいで、スポーツのイベントも段々とコロナ前の状況に戻っている感じがする。

伊豆半島から眺める富士山
富士ヒルクライムのコース

富士ヒルクライムは、 富士北麓公園 をスタートして、 富士山五合目 まで自転車で上るヒルクライムレースである。距離は約24km、標高差は1,270mもあるが、勾配が平均5.2%なので、初心者でも上ることが可能なのだ。完走率は99%を超えているものの、90分以内に走るとブロンズリング、75分以内でシルバーリングとなるので、いかに速く上ることができるかという点も重要となる。

初挑戦が86分、2回目が82分とタイムが上がってきたものの、3回目以降は体重が増えてしまって90分前後のゴールタイムになってしまった。今年は医者から糖質制限を勧められたこともあり、体重は62kg前後で-10kg程度の減量に成功している。ここで、脚力を鍛えることができれば75分も目指せるのでは!?

ROUVY(読み方はルービー)でバーチャルの富士ヒルクライムトレーニングができるので、週末はバーチャルトレーニングを行うことにしてみた。ZWIFTなど様々な自転車用のサービスが提供されているが、実際にリアルなコースを走ることができるROUVYがおすすめ。室内に自転車を置いて、斜度に応じてロードバイクを漕ぐ負荷が変化するので、実装しなくてもヒルクライムの練習ができてしまう。ちなみにお値段は1年契約にすると12ドル/月になるので、お財布にも優しい。

ROUVYの画面

室内トレーニングでは風がないので、扇風機を用意している。それでも汗が滴り落ちるので、タイルを頭に巻いてひたすら富士山を上る。この日のトレーニングでは90分を下回るタイムでゴールすることができた。画面は富士山5合目のゴール地点で、実際のレースでは左に曲がって荷物を回収する。

ROUVE結果画面

ケイデンスの平均は66/分、出力は197Wだったので、練習すればもう少し脚力が上がると信じたい。ちなみにツール・ド・フランスの選手は400W前後とのデータがあるようなので、プロの半分程度の出力だ。脚の筋肉が2倍になれば400W出せるのだろうか。