定山渓 ふる川宿泊と札幌雪まつり

2023年の富士ヒルクライムは6月4日(日)が開催日になっている。今年は残念ながら電動アルテグラのdi2が故障のため、参加を諦めて申込みをしていない。円安が続いているため、お得感のない海外通販は利用できない状態で、ロードバイクは当分購入できない予感がしている。電動のアルテグラを交換すれば直るかもしれないが、10年前の10速なので、交換パーツも手に入らなさそうだし、最新の12速のアルテグラはフレームに合わないので、変速ができない時点でヒルクライムは諦めてしまった。

今年は千歳の支笏湖で開催される氷濤まつりを楽しんだ後、次の日に札幌雪まつりを楽しむ予定を組んで、定山渓のふる川を予約した。定山渓温泉は、札幌市中心部から南に約26 km、車で約1時間ほどの場所にある温泉で、大型旅館が集中している。

今回予約したふる川は、札幌大通公園からの送迎バスのサービスを行っているため、宿泊日の2週間程前に予約の電話をしてみたが、既に予約が一杯で予約ができなかった。そのため、札幌駅から定山渓行きの直通バスの予約をしようと思い電話すると、なんとコロナのため減便しているためか、こちらも既に満席となっていた。雪道は走りたくないけれど、しかたなくレンタカーを予約して、どきどきしながら当日行ってみると、札幌の道路はほとんど雪がなく、拍子抜けしてしまった。話を聞いてみると、雪まつり期間中は特に市内の除雪を徹底しているため、今年に限らず毎年走りやすい状態とのこと。定山渓まで雪のない道路を走行することができた。

札幌時計台までの氷像

札幌時計台前には氷像が展示されていた。日中も気温がマイナスなので、溶けることはなさそう。大通り公園までは地下道で歩いて移動できるが、地上を歩くと思わぬ発見があった。

エンブリー邸
豊平館

札幌の雪まつりでは、大型の雪像が並んでいるイメージを持っていたが、大雪像は5つのみで、他は小さな雪像が並んでいる。写真で見る雪まつりの雪像は、アップされた状態で撮られており、実際に見ると思ったより小さいと感じた。大雪像の中でも自衛隊が制作したエンブリー邸と豊平館は特に完成度が高く、雪まつりが終わると取り壊されてしまうことがもったいなく感じてしまう。自衛隊は毎年大雪像を制作しているため、大雪像つくりの技能が高まっているらしい。雪まつりは有料でもいいので、制作する大雪像を増やしてもらうのはどうでしょう。自衛隊に雪まつりを利用して稼いでもらえば、増税して軍事費を増やさなくてもいいのではと、給与明細からの天引き額を思い浮かべて思ってしまった。

宿泊したのは露天風呂付きのお部屋で、ベッドとソファーが設置されている。

コーヒーマシンも完備している。特別フロアはラウンジが利用できるが、お部屋でゆっくりコーヒーを楽しむのもいいと感じる。

マッサージチェアも置かれている。実はマッサージチェアは苦手で、ほぼ使っていない。

お部屋の露天風呂は、窓を開けて外気を取り込むことができる。冬の北海道は寒いので、室内に設置されているパターンが多いのかな。

お部屋の案内の際に露天風呂の説明がなく、保温する方法が分からなかった。ちょろちょろ温泉を出しっぱなしにすればよかったのか?源泉の温度が高いため、勢いよく出していると熱く、止めてしまうと温度が下がってしまう。朝は温泉の温度が冷えてしまい、お湯を抜いて入れ直したので、30分ほどの待ち時間になってしまった。函館の系列の旅館から来ていた方が部屋の説明をしたので、もしかすると温泉の入り方の説明を忘れてしまったのかもしれないが、温泉好きには一番重要な部分になるので、説明は必ずしてほしい。ヒューマンエラーで説明を忘れる可能性があるのならば、紙に印刷して部屋に置いてほしい。温泉の入り方の説明がなかったので、見ればわかる浴衣の場所やコーヒーマシンについては、別に長々と説明しなくてもいいと思ってしまった。

夕食は古民家風の個室で食べる。木材は加工した跡があったので、本当の古民家を移設して食事会場しているようだ。

果実酒
先付

先付は北寄貝、長芋和え、葉わさび醤油漬け、ミニトマト、美味出しジュレ、いくら

御椀

甘海老真丈、焼海老仕立て、舞茸、京人参、白蕪、うるい、松葉柚子

造里

本鮪、炙り鰆、赤鰈、牡丹海老、たちかま、レディーサラダ、浜防風、白とさか、レッドスプラウト、造り醤油、酢味噌

温物

ほっけ擦り身、越冬キャベツ巻き、生姜あんかけ、海老芋、人参、京蕗、菜の花、揚げじゃが

焼物

上の写真は2人分。富良野牛を石焼で食べる。

焼き物

富良野牛は割ポン、塩のお好みで味わう。

酢物

毛ガニ、かに酢、レモン

道産牛もも塩こうじ鍋、白菜、水菜、湿地、平葛切り、梅麩

食事

金平牛蒡の混ぜ御飯、春菊、すい胡麻

菓子

少し食べてしまったので、写真は一部を載せている。日本酒で酔っ払い、最後の甘味まで意識が回らないことが多いので、こんな写真になってしまった。

甘酒で作ったパンナコッタ、デコポンソース、りんごコンポート、ミント

夕食は美味しいと思った。次の料理が出るタイミングもよく、ほとんど待ち時間がなく次々と料理を楽しむことができた。ただし、焼物や鍋の牛肉に関しては、普段食べている神戸牛や米沢牛の方が味が上かなと感じた。どこの旅館でも、ご当地の○○牛が出るが、ほとんとの旅館のご当地牛より自宅ですき焼きにする米沢牛の方が美味しい。無理してご当地牛を使わずに、北海道なら海鮮鍋にするなどの工夫があってもいいかと思う。また、説明がなかったので間違っているかもしれないが、焼き物や鍋にするならA5よりサシ(脂の少ない)A3~4の牛肉が適している。A5を強調する旅館も多いように思うので、A4以下は言いにくいのかもしれないが、メイン客層の年齢層ならば、脂は少ないほうが美味しく感じると思う。

朝食

朝食会場は夕食と同じ2階と説明を受けていたので、2階にある昨日夕食を食べた会場に行くと、中居さんから「LEAVE!」と言われてしまった。外国人観光客と思われたようだが、何度も滞在したことのあるヨーロッパやアメリカでも「LEAVE!」と言われたことは一度もないので、ビビってしまう。

「LEAVE!」を日本語に訳すと、この場面では「立ち去れ!」が一番近いと思う。朝食会場の奥にCIAやMI6の秘密拠点があり、一般人の立ち入りを厳しく制限している場面で、立ち入り禁止の規制線を超えた民間人に言うならばともかく、旅館やホテルで聞く単語ではない。

何事かと思って呆然としていると、朝食会場は同じ階の別の場所にあるようで、案内してくれた。英語を知らない中居さんが、どんな意味があるのか知らないまま「LEAVE」と言ったようだ。英語のわかる外国人観光客なら絶対トラブルになりそうな予感がする。知らないなら無理して英語を使わなければいいのに!気分は潜入がバレたスパイになってしまった。

気を取り直して朝食はこんな感じになる。

お豆腐
海の幸
御飯
だし巻き卵
クリームブリュレ

朝食にもしっかりデザートが付いている。美味しい朝食だった。

定山渓は雪景色

宿泊した日は、20cmほどの積雪があった。レンタカーが心配だったが、車の周辺と車に積もった雪を除雪してくれていたので、安心して出発することができた。なお、特別フロアの宿泊者は、10時半のチェックアウトで少しゆっくり支度ができる。

お食事は美味しかったが、露天風呂の説明と朝食会場の説明がなかったので、困ってしまった。当日は宿泊者が多く大変だったのかもしれないが、説明を忘れる&説明することが明確になっていないならば、確実に伝えるために紙に書いて案内するかタブレットで案内するなどの工夫が必要かなと思う。

あと、英語を無理に使う必要なありません。日本より海外観光客で稼いでいるフランスなどの国では、Parisのレストランでも英語メニューがなく、フランス語オンリーで対応するお店もある。失礼な英語を使うぐらいならば、日本語で押し通してほしいと思った。ちなみに、birotaは美味しいものを食べたいので、レストランとホテルで必要になる会話は、その国を訪問する前にすべて記憶することにしている。よいサービスを受けたければ、客側にもなんらかの努力が必要なのた。知らない英語を無理に使うことが「おもてなし」ではないと思うので、客の立場に立ってサービスを提供して欲しいと感じてしまった。外国人観光客に「LEAVE」なんて言ったら絶対にビビって、気まずくなってしまう。