箱根ヒルクライム初参戦
ヒルクライムレースの時期となった。箱根ヒルクライムの舞台は箱根ターンパイクだ。ゴール地点の大観山は湯河原からバスで来たことがあるが、今回は小田原側から自転車で上ることになってしまった。斜度を見てからレースに申し込んだことをちょっと後悔。
10kmで922m上るってことは、斜度が9.2%あることになってしまう。初心者が上れる勾配なんだろうか?人生で2回目のレースにしては斜度がきつくない?
毎日ローラー台で練習しているからなんとかなるし余裕、余裕!と自分をごまかしつつ落ち着いた。でも、スタート前から心拍数は100を超えている!優勝できるわけでもないのになぜ心拍数が上がるのか不思議だ。初心者なので慣れていないせいかな?
あぁ、スタート直後から勾配がきつい……。前のグループがゆっくり上っていたので、予想はついていたもののとうとう自分のグループが走り始めてしまいました。
スピードは11km/hで心拍数がどんどん上がる。もう少し速く走らないと1時間を切れない。でも心拍数がもう150で、ここで頑張ると後半までスタミナが持ちそうもない。
2kmを通過。勾配は相変わらずきつい。体感で10%の斜度が延々と続き、心拍数が150付近から下がらない。
しかも天気が良いので照り返しがきつい。スピードが10km/h程度なので、無風状態で暑く、汗が滝のように流れ落ちる。
軽量化作戦でボトルを持ってきてないから、ゴールまでたどり着けるか心配になる。まだ2km地点で1時間切りの目標がムリっぽいと確信に変わりつつある。
前日のヒルクライム講座を思い出して、息を吸うより吐くことに意識するけど、やっぱり苦しい。あと7kmもこの急勾配が続くと思うと、心が折れそうになる。
背中が痛くなり始めた。うーっ。そういえば、去年の富士ヒルクライムでも背中が痛くなったのを思い出した。上半身の筋肉が足りないのか、ポジションがあっていないのか原因が気になる。
4km地点の手前で、後続のグループが追いついてきた。5分遅れでスタートなので、速い人は確実に1時間を切るペースで上っている。
すごいっ!と思いながらも、ついていくことができない。来年は追い抜く側で走りたい。
上り坂の中間地点5kmを通過した。背中の痛みが続いているため、まるで苦行のようなヒルクライムになってきた。うひーっ!天国まではあと5kmもある。ポジションをいろいろ変えてみるが、楽にならず嫌な展開だ。
お願いだから、これ以上痛くならないでくれ。
6km地点の橋からは、小田原の街が見下ろせた。うわ~、こんな高さまで上ってきたんだ!
タイムはもはや気にしていないので、景色を楽しんでやる!普段は自転車で上ることのできない有料道路なので、この景色も1年に1回のレースでしか見ることができない。
ふらふら上っているので、後ろから追い越す人のジャマにならないようになるべく左側によって走る。自分だけふらふら走っているかと思っていると、前の人もふらふらしている。くっ、去年より弱くなった気がする。
あまり見ることがない斜度10%の標識を、あちこちで見かける箱根ヒルクライム。これぞヒルクライムといった感じの斜度だが、見るたびに心が折れそうになるのはどうしよう・・・。
箱根ヒルクライムは、全体を大きく2つのグループに分けてレースが始まる。人数の多い30代と40台は後半のグループになるので、途中で先に上って下山するグループとすれ違う。
あまりふらふら走るのもカッコ悪いので、すれ違うときはふらつかないように気合を入れる。でもきっと、顔が疲れてるから初心者なのがわかっちゃうんだろうなー。
残り三キロで、コースは平坦区間が混じるようになる。脚はまだ残っているので、加速して何人か追い抜くことができた。スピードが出ると、火照った体に風が当たって走るのが楽になる。斜度があるとスピードが出ないから、暑さに弱い私はのぼせて調子が悪くなったらしい。平坦区間で頑張れ、私!
残り2キロ。平坦区間のスピードは40km/hを超えているけど、風除けにできる人がいないから、これ以上の加速ができない。アップダウンが繰り返すコースなので、上りではやはり抜かれてしまう。
苦行もいよいよラスト1km。横を筋骨隆々で日焼けしたおじさまが抜いていく。「レース後にフォーム指導してください!一緒に走ってください!」と声を掛けたいのを我慢。誰か一緒にヒルクライムの練習に付き合ってくれませんか。
残り500mになった。すると、横から抜かされる。ムムムッ!負けるか!競輪選手の如く漕ぎまくった。
ゴール直前に2人に抜かれる。もっとヒルクライムの練習をしてから参加すべきだった。さずがに初心者には斜度がキツイと思っていたら、ブエルタ・ア・エスパーニャの山岳コースを見て驚いた。山岳ミラドール・デ・エサロは平均13.1%、最大勾配29%になっている。この斜度なら担いで上ったほうが速そう。
来年はもう少し練習して参戦しよう!今年はルツェルンで夏合宿でもしようかな。